《MUMEI》

「お嬢様?」

「おお、良い所に来たな」

「何をしてらしたんですか?」

「ああ、名前を考えていたのだ」

「そうでしたか」

「だが‥なかなか決まらなくてな」

「難しいですよね」

「お前なら何と付ける?」

「僕ですか‥?」

「ああ」

「‥‥そうですね‥」

「やはり悩むか?」

「はい、かなり‥」

「うむ‥困ったな」

「困りましたね‥」

私達は暫くの間、鳥籠の前で唸っていた。

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