《MUMEI》 メリークリスマスからあけおめことよろまでが書入れ時、クリスマスパーティから新年会まで予約が怒涛の勢いを見せるこの約2週間程度のワンスパンは、居酒屋の従業員たちに毎年悲劇をもたらす。経営者にとってはありがたいことだが、恋人持ちと家族持ちがふわふわと幸せそうな雰囲気を醸し出して抜けていったシフトは、それを強制された淋しい男ども(女性も若干いるが)には拷問以外のなにものでもなかった。精神的ダメージぷらす肉体的疲労いこーる虚無感。お金の魅力も霞んで見える。ダウナーな聖夜にメリークリス●ス。 「なんで恋人いないんだろう‥‥」 パイプ椅子に座りこんでいただて眼鏡の店長がぽつりと呟く。悲壮感漂いまくりなその独り言には、誰も返せなかった。あまりにも身につまされすぎたのだ。 前へ |次へ |
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