《MUMEI》 「──おお冬夜、もう良いぞ。すまなかったな、追い出してしまって──」 バレンタインの前日‥。 この日も、私はチョコレートを作るのに必死だった。 そしてようやく、納得のいくものが出来たのだ。 だが明日までは秘密にせねば。 「そうだ‥冬夜は甘い物が嫌いでは無かったな?」 「はい、それが──何か?」 「い、いや聞いてみただけだ」 チョコレートにも色々甘さがあるからな‥。 「お嬢様?」 「!?‥いや、何でも無い」 「?」 「ほ‥本当に何でも無いぞッ!?」 「はい、ちゃんと分かってますよ」 冬夜はそう言って私に微笑んだ。 前へ |次へ |
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