《MUMEI》
惚れた者負けー美羽Version
岩手県のとある山奥。


私は、投資家の大富豪の祖父、それを支え続けた祖母とくらす。

両親は幼い頃に、事故で亡くした。

平穏な暮らしのなか先日祖父が心臓発作で突然亡くなった。


それから体調がわるくなり祖母が寝たきりになった。


「おばあちゃん、なにか食べたいものある?」 

「何にもいらないよー。」 
「そう?じゃあ、何か栄養のあるもの作るからね。」

「美羽・・ありがとうね。おばあちゃん何もできなくてごめんねーあんたは本当にいいこだよ。」

「なにいってるのおばあちゃん!ゆっくりしてね。」

お手伝いさんもいるのだけど、出来るだけ私が作ったものを食べて欲しくて、一生懸命つくった。

塩分は控えめに、今日は煮付けにお味噌汁、ほうれん草のおひたし。


祖母が全部教えてくれた。

「よしっ!出来た!!」




ぱたぱた二階にあがる


「おばあちゃん、今日はおいしいのできたよ・・・・・え?おばあちゃん!!!!!!!!」

絵に書いたように眠る。
祖母はにっこり
わらいながら


息を引き取っていた。


急いで掛かり付けのお医者さんを呼んだのに、間に合わなかった。






私は、この広い世界にたった一人になった。

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