《MUMEI》 だから私に何を言われても、ヘラヘラ笑っていられるのだと思った。 (もしかして、私と琴子さん、似てたりするのかな?) 孝太の妹なら、私より美人だろうとは思うが… (そういえば…) 孝太は琴子さんと連絡を取っていて、二人の為にここに来たと言っていた。 もしかすると、私と俊彦のように 和馬と琴子さんの間にも何か誤解があるのかもしれない。 次に私は孝太の顔を思い浮かべた。 孝太とは、趣味が合う。 孝太は、俊彦と違って、食べ方が綺麗だ。 それに、俊彦と違って、落ち着いている。 孝太は、俊彦と正反対だ。 唯一共通してるのは、『綺麗な足』が好きだという事だ。 (あれ? でも…) 実際に、孝太が私の足に執着しているかは、いまいちわからなかった。 孝太の感情はわかりづらかった。 基本的にクールだし。 時々、恐いし、意地悪だ。 なのに…、今日、帰り際の孝太は切なそうだった。 私が孝太を拒絶したから。 私は、『気の合う友人』として、孝太を受け入れてはいるが… 『恋人』としては、受け入れられない気がした。 (多分…無理) 私は何となく申し訳ない気持ちになった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |