《MUMEI》
車内の 会話
彼女(ノラ)が 施設に やって来たのは 八才の 春だった。

旅立つ日 初めて 買って貰った ワンピースを 着て 御迎えの車へ乗り込んだ。

運転手が 会釈したが 目が 笑ってないのを ノラは 見逃さなかった。
…嫌な奴。

施設に向かう 道すがら 運転手は ノラに 施設について、話し掛けたが 無視していると 運転手が 意地悪く
「君には 難しかったかな?」と 鼻で 笑った。

…ノラは 彼が 今まで説明した事を 一字一句 間違えずに スラスラと 喋り始めた。

彼は ギョッ として
黙ってしまった。

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