貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
幼馴染
「まったく…、お前は目を離すとろくなことをしないな。」
呆れた表情で喋る。
「ガウガウガウ!(食事中)」
オレの中では(林檎の小言<<<夕飯)というヒエラルキーが確立しているので特に返事はしない。
「ふぃ〜〜、うまかった。苦しゅうないぞ、林檎。」
「お前は何様だ、素直に礼を言え。」
後片付けしながら謝礼を要求してきた。
(寝言は寝て言いやがれ、こちとらきちんと食材を提供したんだよ!(盗品))
と脳内バッシングをしていると
「米を用意したのは私だぞ。調理も私だしな。」
(!!!)
「エニグマよりも機密性が高いオレのブレイントークをどうやって傍受した!?」
オレは驚愕した。すると林檎は
「ん?ああ、お前は考えてることがすぐ顔に出るからな。言っとくが機密性はゼロだぞ。」
…………
(………マジで? ……じゃあバイト中に耽っていた、〜もし透明人間になったら〜って妄想も筒抜け?)
「なんでそんなに落ち込んでるかは分からんが……、お前とは付き合いも長いしそれくらい分かるさ。」
そう。何を隠そうオレと林檎は小中高と一緒の腐れ縁なのだ。

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