《MUMEI》
――布団は
コンビニの前でタクシーを降り店内へ入る。
リポDとおにぎりを掴んで、ついでにコーラも籠にいれていく。
「今晩は!加藤君」
「あ、真菜ちゃん、今晩は」
――あれ?
今日はメイクしてない…。
真菜ちゃんは俺の脇で飲み物を選んでいる。
「昨日布団気持ち良かったね〜!今日もふかふか残ってるかな?」
「え?あ、ああ、気持ちよかったね、ぅん……多分ふかふかまだあると…思うよ…」
「お兄ちゃんさ〜
折角布団干したのに床でねちゃっててさ〜、バカだよね、あの酔っ払い〜!」
そうだな、アイツはバカだって話てたら
「真菜〜、惇は嘘をついている!」
「う゛あっ!ゆ、ゆうとぉ〜!」
気がつけば後ろに裕斗が立っていた。
そして俺の顔を見てニヤニヤしている。
「昨日はゴチになりました!」
丁寧に頭をぺこり!
「あれ?昨日二人一緒だったの?」
真菜ちゃんかなりびっくりしている。
俺は昨日の失態思いだして耳まで赤くなるのを感じて
「後で奢りかえせ!
次は俺がよ〜く聞いてやる!」
「い〜よ?、いてもたってもらんなくしてやる」
目の下のクマなんだよ〜とか腰フラフラしてるぞ〜とか散々からかわれた。
真菜ちゃんは何が何やらって表情をしながらもにこにこしてて…。
ちょっときつい一日終了!
今から俺んち飲み来いって誘われたけどきつく断ってやった。
――そして俺は、一日遅れのふかふか布団で漸くぐっすりと眠りについた。
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