《MUMEI》 真夜中の公園。「んぅ…………」 寝相が悪いから、お腹を出したままゴロゴロ転がりながらボーッとしていた。 …〜♪♪♪♪ 携帯の着メロ。 他の子が持ってたから貰った、明るいウマウマ♪という歌詞の曲が鳴り響いた。 「………ぅ…?…武だ///」 = = = = = = = = = = = = = = = = 「なぁ、かなた…今ヒマ?」 寮の近くにあるコンビニから、ちょっとかなたへ電話してみた。 『えっ、今ヒマだけど…』 「じゃぁよ、迎えに行くから…待ってろよ!」 そう言うとこっちから一方的に電話を切った。 (あいつ、そういや甘いモン好きなんだよな…) コンビニに入ると、お菓子や何やらを買い込んでかなたの居る寮へ向かった。 = = = = = = = = = = = = = = = = ぱたん と携帯を閉じて、またテレビに夢中になった。 「ポーニョポーニョ♪」 (…武は見ないのかな〜不良だから見ないのかな…) テレビで踊る赤い金魚。 男の子の事が好きだとか言ってる。 俺も…武、好き/// さっきみたいに強引だったり、荒っぽくてみんなに怖がられてるけど。 でも俺だけに甘えてきたり優しかったりする、武が大〜好き。 = = = = = = = = = = = = = = = = コンコン♪ 「かなた…」 寮の1Fにあるかなた達の部屋の窓を叩くと、しばらくしてからバタバタという足音が聞こえてきた。 「武っ!!」 勢いよく窓が開き、そこからまるでハト時計のようにかなたが飛び出してきた。 「うわっ!」 飛びついてくるかなたを慌ててキャッチすると、かなたはギュッと俺に抱きついてとびっきりの笑顔で可愛いく甘えてくる。 「たけし〜♪」 「迎えに来たぜ///」 体重の軽いかなたを片腕で抱え、その可愛い顔や唇に何度もキスをすると、その唇からはまたお菓子を食べていたのか甘い味がした。 次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |