《MUMEI》

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「武は怖い顔してるけど(悪気無し)すごく優しい事…おれ知ってるよ?だから大好き////」

触られるのがくすぐったくって身をよじりながら、荒々しく触れてくる武の大きな手を握った。

「ずっとずっと、側にいてね…」

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「俺からも…言わせてくれよ」

かなたのお尻を撫でていた手を止めると、今度は真っ正面に目を据えて、俺らしく無いくらい真面目にかなたに向き合った。

「何?怖い顔だよ、武」
「この顔は生まれつきだよ…じゃなくって…」

寝転がって乱れたかなたの蜜色の癖っ毛を撫でると、じっとその優しい顔を眺めながら小さくて柔らかな手をギュッと握った。

「お前も、ずっと俺の側に居ろよ…な」


かなたは可愛いくて、誰からも愛される天使みたいな奴だ。

ウカウカしてると他の誰かに取られそうな気がしてならない。

実際、はるかからかなたを…俺が奪っちまったっぽくなってるからな…。


……さっき言った言葉が恥ずかしくてなってきて、マトモに顔を合わせらんねぇ…。

でも、その代わりに繋いだ手をギュッと握って、俺なりに好きだという想いを伝えた。。

「武…///」

かなたのうっとりとした瞳が潤んでいるのか、月明かりに照らされて。

凄く…綺麗に見えた。



しばらく手を繋いだまま二人で夜空を眺めていた。

「ねぇ武…星が電球みたいにピカピカ光ってるよ、ね///」
「ん〜…?」

星が自分で光ってると思ってんのか……本当は反射光とかなんだけどな。

でも…かなたはこんな薄暗い明かりだけなのに、キラキラとまるで自分から光輝いてるみてぇだった。

「武…///」

俺がぼんやりとかなたを眺めていたら、急にかなたが俺の胸にポフっと頭を埋めてきた。

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