《MUMEI》 白い山白い山がはるかむこうに見えた。 あの山はなぜあんなにも白いのだろう 今は冬でない。しかし春でも夏でも秋でもない。 白いのは雪ではない それだけはわかる。 しだいに自分が立っているこの場所も白いことにきがついた。 足を動かすとガシャリと音をたてる 白のそれは 骨であった それ,ときづいた瞬間に 嘔吐感がこみ上げ 口をおさえて耐えていると それはしだいに細かくなり 白の砂になっていた 砂は雪になった 白い雪は黒くあてのない空から落ちてくる 周りの冷たい空気を すうと吸い、はあと吐く 青白いけむりに ふと目がさめる 次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |