《MUMEI》
「夜景、外で見よう?」
裕斗は車から出た。そして俺も後に続く。
樹々の隙間からやっと見える夜景を二人フェンスごしに見る。
「寒くないか?」
厚手のジャケットを脱ぎ裕斗に着せてやる。
さすがに夜の山はめちゃめちゃ寒い。
「秀幸寒くないの?」
「んー。お前にくっついてっからいーよ」
後ろからそっと裕斗を抱きしめて腹の辺りで手を組む。
そして肩に顎をのせると裕斗は頭を少し傾けて俺に答えてくれた。
「――秀幸はどうして俺の事選んでくれたの?」
「ん…、秘密」
「んだよそれ!」
クスクス笑いだす裕斗。
―――本当、これなんだ――――
「その笑い方なんか癒されんだよな、安心するっつーか…、
―――楽なんだよ、裕斗と居ると俺は自然でいられるんだ」
無理してカッコつけたり、無理して面白い事言わなきゃとか一切なしで自然にいられる相手。
オナラしたって当たり前の様に笑い飛ばしてくれたり、喋んの面倒な気分の時、普通にほっといてくれる。
体当たりで甘えてくれる事とか、怒エロいところとか、顔も躰もだけど
―――とにかく
全部大好きだ!!!
「裕斗は?裕斗は俺のどこが良かったんだ?」
「―――フフッ」
ギュ〜ッ!
「こ、こ、っ!!」
「はあ〜!マジっすか〜!」
股間を逆手でジーンズごしに握られた。
そしてやらしい手つきで撫でまわしだす。
「気持ちイイってよ、はーしたくなる〜」
「俺も、触ってるだけでパンツ濡れてきたー」
「…ハハッ」
裕斗は俺の手を掴みながら助手席側に移動した。
そしてしゃがんだかと思うと!
「おいぃ!マジかよ!ヤバいってよ!」
「平気だよ、他の車とだいぶ離れてるし見えねーって」
確かにこの角度だと見えねーかもだけど!だけど!!あっという間にパンツから勃ち上がったモノを取り出され、パクリと咥えられた。
「大胆な〜!」
もう観念して俺は車に寄りかかりながら裕斗の頭に手を添える。
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