《MUMEI》
マッサージ
「大槻、昼飯行こうぜ」


先輩の谷田さんに声をかけられて、俺は仕事を中断しいつもの定食屋へ出かけた。






「今朝、こんなチラシもらったんだけど、行ってみないか?」


谷田さんからチラシを渡される。



『疲れた体を癒しませんか?

らくらくマッサージ

ほぐしコース
¥1,000〜』



「マッサージですか〜。
いいっすねぇ」


最近肩こりがひどいんだよなぁ・・・


「だろ?俺もさぁ、肩が痛くてよぉー」


谷田さんは肩を回しながら、眉間にしわをよせて言う。


「何十肩とか言うやつじゃないですか?」


「失礼な奴だなぁー!?」


谷田さんが右手をグーにして口元に持っていき、ハァーっと息を吹きかけて殴るふりをする。


「冗談ですって!!」


俺は焦っていい訳をする。


「で、どうする?行く?」


谷田さんの返事の催促に、


「はい、行きます!」


俺は二つ返事で答えた。

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