《MUMEI》 私は人の名前を覚えるのは得意だった。 (でも…) 不安が頭をよぎる。 もし、『ずっと好きな子』が私だったら… それを麗子さんが知ったら 商店街の明るい雰囲気が、壊れてしまったら (そんな事、無いよね?) どちらにしても、きっと私は、孝太の想いには応えられない それは、孝太を傷付けるだろう (…ちょっと待って) 私はハッとした。 孝太が本気で無くても、私が孝太に告白された事実は変わらない。 そして、振られた今でも麗子さんが孝太を好きな事実も変わらない。 (早く、断らなくちゃ) 麗子さんに、私が孝太に告白された事が知られる前に。 しかし、それから 『シューズクラブ』は 特に、お盆に休んだ和馬と孝太は忙しくて 私は、孝太とゆっくり話すタイミングがずっと掴めないままだった。 気が付くと 夏が終わり 秋になっていた。 前へ |次へ |
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