|
《MUMEI》 どれから驚いていいかわからずに硬直したまま茶髪男を見つめると、にぃ、と笑われた、照れくささ半分ドヤ顔半分の表情。 「前にスナップ撮ってもらったんだけどね、何かちょこちょこ仕事もらっててねー」 うれしそうににこにこと 「春になったら東京で本格的に活動しないかって。まだわかんねぇけど」 わからなくもない、コイツは顔もいいし、スタイルだって悪くないしって、いや、そうじゃないだろ 「んで、さっきまで担当の人と打ち合わせ？してたんだー。すげぇ早朝とか、ゲーノージンって感じじゃねぇ？」 少しだけ得意げな弧を描く唇が煙草をくわえた。 打ち合わせ？ モデル？ 芸能人？ それはつまり、 つまり、俺の杞憂だったってことですか？ . 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |