《MUMEI》

がくり、膝が折れてローテーブルに突っ伏する。
なんだ、なんだそうなのか

「なになに?そのリアクション」

腕で作った真っ暗闇を見つめていると頭上から降ってくる声。
なんだよ、なんだよもう

答えがわかった瞬間、勝手に笑みがこぼれる。安心、ちがう、ただ純粋に嬉しい。
だめだ、今顔上げたら

「俺が彼女作ったかもって寂しかったの?」

すげぇ顔赤いわ俺

からかうように言われても肯定することもできず、しばらくして顔を上げると上機嫌な笑顔で迎えられた。

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