《MUMEI》

僕は携帯電話を片手に窓辺に佇んだ――…。



レースのカーテン越しに、摩天楼のネオンライトが煌めいている――…。



その上空には低い月が、橙色した妖しい光を放っていた――…。



その下弦の月は、日本でも真昼の三日月となって、カオリちゃんを見下ろしているはずだ――…



僕らは同じ月を眺めてながら、逢えない辛さを紛らわし、たわいもない会話を弾ませていた――…。

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