《MUMEI》 弁当 〈おれ〉なんとか、4限目までを乗り切った。 やべえ、おれ、名前呼ばれるとつられちまう… ―…ってか、瀬田のやろう、マジでふざけんなよ!! 馬鹿にしすぎだろ!! まっすーも似たようなもんだけどさ… 昼飯の時間。 おれは、机に突っ伏していた。 「かなめー、どうしたの??」 青木の声に、顔を上げると、 「なんか、最近ヘンだよ??悩みでもあるの??」 心配そうに、顔を覗き込んできた。 「んーん…なんでもねえ」 答えると、 「それが、ヘンなの!!…何か最近、言動が男っぽくない??」 青木の鋭い指摘。 ギクッとして目を逸らすと、 「…まあ、言いたくないならいーんだけどさ。 何でも相談のるから、遠慮はしないでよね!!」 青木に、にっこりと笑いかけられた。 「…おう、あ、うん」 ―…青木、いいヤツなんだな。 「わかればよし!!…おべんと食べよ!」 「お…うん!!」 蓬田に瀬田と弁当食わせんのも可哀想だしな… ―…今日は、戻る方法いろいろ調べてみねーとな。 前へ |次へ |
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