《MUMEI》
お弁当 〈私〉
「うぃっただっきま―す!!」


「いただきます!」



瀬田くんとのお昼ご飯。



「うわ、オレ今日手抜き弁当!!」



お弁当箱の蓋を開けて、瀬田くんが声を上げる。



「見て!!昨日の残りの焼きソバのみ!!」



そう言って、私に中身を見せる。


…なんて言えばいいんだろ…??



「―なんだよ、リアクション無しかよ!
いつもなら、自分で作ればとかエラソーにゆうクセに!!
…お前は、料理得意だからいーんだよ!!」



瀬田くんが口を尖らせる。



「えっと、」



―…私のは―…


お弁当箱を開ける。



と、



「いただきィ!!」



途端に、瀬田くんのお箸が、卵焼きをさらっていってしまった。



「うっめー!サンキュウ!!」



にこにこと満足そうに笑う瀬田くん。


色鮮やかなお弁当は、本当に、すごくおいしそうだった。

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