《MUMEI》
佐久間の写真
翌日…私は例の挨拶品を持って佐久間の部屋にいた。



というのも昨日の電話で…


「イタリア出張の代休が愛加の休みと重なるなんてラッキー♪」


と、佐久間は言い、私を新居に招待してくれたのだ。


これが週末なら断るところだが、今日は平日の真っ昼間なので、太一に会う心配もなく安心して来た。


「これ例の…ここ置いとくね…」


私は挨拶品をテーブルの上に置いた。


「了解!」


キッチンにいる佐久間はそう言って、二人のランチを一生懸命に作っている。


「大分片付いたね…」


暇なので、とりあえず部屋の様子を見ながら佐久間に話しかける。


「夜な夜な片付けで寝不足だよ〜」


と言いながら、相変わらずフライパンと格闘中。


そして手持ちぶさたな私は部屋の角に置いてある小さな段ボールに気づいた。


あとこれだけ?
何を残してるのよ…


そして段ボールの蓋を開けてみた。


あ……

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