《MUMEI》

彼が目覚めたのは朝8時過ぎだった。
彼の寝室の外は駐車場でやや大きめの雨粒がバラバラとトタン屋根を叩いていた。

「チェッ、やっぱり雨か!」彼はタバコに火を付け冷蔵庫からコーヒーを取り出しコップに注いだ。
が、わずか一口足らずしか残ってなく肩を落とした。

「今日はついてない。仏滅かぁ?」そう呟きコーヒーを飲み干した。

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