《MUMEI》 彼と言う名 の 少年少年の 細い腕が すう〜と伸びて ノラの 頭に付いた 花びらを 払う。 「ありがとう。私は ノラ、あなたは?」 「僕?僕は 彼 だよ。」 「…? 名前だよ?あなたの…。」 「うん。だから 僕は 彼と 呼ばれているんだ。」 …え〜っと そんな 名前 あり得るの?嘘?でも ついてるようには 見えないな? 少年は ノラの 心を 読んだかの 様に ホントだよ と 笑った。 「僕は あの棟で 暮らしてるんだ。」 少年は そう言って 指差した。 その棟は 黒い施設 と呼ばれる 棟で 関係者しか 入れない場所で あった。 前へ |次へ |
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