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《MUMEI》 ◇◆◇ 「黒蝶」 「ん？」 「どうかしたの？」 「いや、ちょっとな」 「考え事‥？」 「ん、まぁそんな所だな」 黒蝶は言いながら片膝を立てると、徐に立ち上がり外を見る。 「お、月が出てるぞ」 すると咲弥は筆を置き黒蝶に近寄る。 「あ‥本当──」 その月は、半分程満ちている。 「綺麗‥‥」 「───────」 二人は暫く、その光に見とれていた。 ◇◆◇ 前へ |次へ |
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