《MUMEI》 「じゃあ、少し走って帰ろっかな」 店長に礼を言って外に出た。 メットを被りグローブをはめてバイクに跨る。ミラーを合わせてセルを回す。 重低音の良い音が響く。 「店長が出てきて新品のタイヤは滑り易いから気を付けてね 。くれぐれもアクセルは慎重に!」 俺は軽く頷きバイクを走らせた。メーターの時計を見ると4時30分、あと1時間程で暗くなるが、近くに峠があるのでそこに向かう。 一定のスピードで軽く流しバイクを徐々に寝かせる。 5往復程で辺りは暗くなりガソリンも無くなったので「今日はこれ位で良いかぁ」そう言って峠を下っていく。 帰りにガソリンスタンドに寄って給油するが、コイツはかなり大食らいだ。この油の高い時期に、しかもハイオク仕様ときたもんだ。 「お前は贅沢しやがって!」そう言って軽く突つき家に帰った。 前へ |次へ |
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