《MUMEI》

その様子を見た兵士たちが、声を上げながら逃げて行く。

私はそれを唖然としながら見ていた。

リュウカ「大丈夫かい?ってシュンカじゃないかい!?」

リグト「どうしてこんなところにいるんだい?」

二人は驚いているようだ。

……まあ避難したはずの人がいたらそりゃあ驚くよね…

シュンカ「……二人は逃げないんですか?」

リュウカ「………逃げないね。」

リグト「ああ……。ボクたちは逃げないよ。」

シュンカ「………何故?」

リュウカ「まだ理由は言えないね。」

リグト「またいずれ……わかることだよ。」

シュンカ「………?」

リュウカ「シュンカ…。まだあんたは何も思い出しちゃいないね。」

シュンカ「………私の記憶と今の戦は関係無いでしょう。」

リグト「………そういうことにしておくよ。」

シュンカ「?」

リュウカ「…そろそろ時間だね。」

リグト「……そのようだね。」

シュンカ「待ってください!まだ話が…」

リュウカ「その続きはまた今度にしとくれ。」

シュンカ「今度って!?」

リグト「また会う時だよ。大丈夫。僕たちは死なない。またきっと何処かで会える。」

シュンカ「そんな保証何処にあるんですか!?」

リュウカ「大丈夫って言ってんだろ?少しはあたし等を信じなって!」

リグト「そうさ。僕たちを信じて欲しい。……後、ミチカには黙っておいてくれるかい?」

シュンカ「………わかりました」

そう言うしか無かった。

私が返事をする前かした後か…二人は戦場の中に消えた…







私はみんなの避難している場所へ向かう…

その途中…さっきのことを考えたが…二人の言っていることを理解することができなかった。

私は何も思い出していない。

でもそれと二人の関係は無いはず。

それなのに……なんで…。

そんなことを考えているうちにミチカたちがいる場所に着く。

ミチカ「………!シュンカ!」

ミチカは驚き…でも安心したような顔をしていた。

シュンカ「………ごめん……」

ミチカ「…無事でよかった…」

ミチカは今にも泣きそうな顔だった。

シュンカ「……ごめん…」

私はずっと謝っていた…

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