《MUMEI》
KY再び
   〜麗羅視点〜


真星と目を見合わせてふふっと2人して笑う。


そんな和やかな空気を打ち破るかのように


ピシャーン!!


「麗羅チャンおはよ〜!!

ってあれ・・・?


麗羅チャンまだ来てないのか。珍しいな・・・。


ちぇっ。せっかく朝早く起きたのにな〜」


っと元気な声が隣の教室に響いた。


・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・歩。


入学して一週間以上経つのに、未だにクラスを間違えているのか・・・?


プッ―――。


真星を見ると楽しそうに笑っていた。


「今、隣の教室に勢いよく入って行った子、いつも麗羅と一緒にいる子でしょ?」


「あはは・・・分かっちゃった?」


真星は、まだクスクス笑っていた。真星が楽しそうに笑っているので私も真星と一緒に笑う。


「あれ?あれれれ?」


ガコッ―――。


物音の後、一瞬静かになり


「クラス間違えちゃったよ〜!俺ってば恥ずかしい〜」


っとまた歩の声が隣のクラスに響いた。

恐らく机の中を確認して自分の席でないことが分かり、クラスを間違えていたことに気付かされたのだろう・・・。


真星は、もう耐えられないと言った感じで声を出して笑い始めた。


ガラガラッ―――。


隣のクラスの扉を開ける時よりも控えめにドアが開けられた。


「麗羅チャンおっはよ〜!」


歩は、先程の隣のクラスでの出来事はなかったかのように明るく挨拶をしてきた。


「おはよう」

そんな歩の様子が可笑しくて笑ってしまった。


すると歩は、勘違いをしたのか笑顔を返してくれる。


「・・・・・ん?」

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