《MUMEI》

「お〜ま〜え〜ひとの事さんざん馬鹿にしやがって!!誰だよ!」

「・・・・あんたこそ絶対ゆうんじゃないわよ?」

「いわねえよ。誰だと思ってんだよ」

「急に強気ね・・・客なの・・・・あたしとした事が・・」


「うっそ〜〜〜あの凛香様が!!!!客に惚れるなんて〜!!!!」

「し!!!あんた声でかいよ。まあ、あたしの話はいいのよ。あんたどうする気なのよ?」


「何が??」


「あたしも惚れて改めて思ったんだけど。世界ってあるでしょ?住む世界。」

「・・・・うん」

「あの子どう見たって何にも知らないお嬢さんじゃん。あんたと私ってすっごい汚れ切った汚い世界にいるんだよ。色と欲とお金の。蓮も薬こそやめたけど結構昔無茶してたでしょ?」

そうだ・・・

金もなにもかも手に入れた俺は、先輩ホストに進められて薬に手を出した事があった。

マリファナだから中毒とかはならなかったが・・・

途中で凛香に
「顔不細工になったね」
って言われてショックでやめた・・少女か俺は!!!

「あんたにとっては普通の事かも知れない。誰もが通る道とでも思ってるかもしれないけど、普通じゃないのよ。ホストして、マンションもらって、何不自由ない生活して。あの子の事好きなら、ちゃんと考えて接しないとだめよ?あの子の人生変えるよ?
あたしだって、体売って、ナイフで切られて、背中一面刺青入って相当普通じゃない人生よ?」



・・・・・・・・・・
考えても見なかった。


俺の人生も少し美羽によって変えられたのに、美羽の人生も変えてしまう。

美羽の場合、悪いほうに変わってしまう。

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