《MUMEI》

「え・・・いいの?ビンゴで」


適当に言ったビンゴが採用されて私は少し焦った。


「愛加ともなかなか打ち合わせできないし、会える時に決めとかないと」


「そうだね・・・私、基本平日休みだから・・・」


そして気になっていることを思い切って聞いてみた。


「ねぇ・・・なんで私を指名したの?私だと休み合わないから大変なのに・・・」


聞きながら心臓がドキドキして、声が上ずりそうになった。


「知らない人とやるより、愛加との方がやりやすいから・・・」


なんだ・・・そういうことか。


そう言われてみれば、今日は会ってから二次会の話しかしてない。


今日は単なる打ち合わせってことなのね・・・


「じゃぁさ、景品とか決めようぜ!」


太一は自分の欲しいものを景品にしようと楽しそうに考えている。


「俺、明日にでもビンゴとか買いに行って、いろいろと準備しとくからさ」


太一の発言を聞いて、佐久間と遊ぼうと土・日を休みにしたことを思い出した。


「私、再来週の土日なら休みなの。良かったらその日に一緒にやらない?」


と言ってからハッとし、急いで発言を取り消した。


「あ・・・でも、それはまずいよね・・・」


津田沼の彼女に悪いし・・・

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