《MUMEI》

「――フフッ、惇オッカシ〜、もう、マジウケる!惇死にそう!」




笑いながら隆志は、座席をリクライニングして寝っ転がった。
「おかしくね〜!こっちは必死なんだ!もうイヤだ!もうムリ!東京なんて走れね〜よぉっっ!!」






本当に涙が出てきた。





もうめっちゃ、辛い。
左折出来ても右折無理!!
どうやったって右に移るなんて出来ない。


だいたい免許だって乗り越しまくって最後はオマケっぽい取り方だったし。





「隆志起き上がってよ〜!怖い!もう死ぬっ〜!」






「いいがけん慣れなきゃさ〜、折角免許持ってんだから頑張れ?」



「違う!俺は身分証明書代わりに取っただけだもん!」
「あ、そろそろ右寄って、二本先信号右折ね!」




「〜〜〜もうムリだあ〜〜〜〜!!!!」

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