《MUMEI》

「佐久間さんだったよ」


太一は佐久間からのお土産をテーブルに置き中身を取り出す。


「ひよこサブレかぁ〜」


そして一つ食べ、


「愛加も食べる?」


と差し出された。


私はそれを受け取ったが、なんだかモヤモヤする気持ちをどうにかしたくて食べる前に聞いた。


「なんで佐久間さんに私のこと言うの?」


太一はひよこサブレを食べながら、


「特に意味はないよ」


と言うが、私のモヤモヤは解決されず…


「言う必要なかったんじゃない…?」

「でも言っちゃったんだから仕方ないじゃん」


私の言葉に対して太一は少しイラつきながら言う。


「ていうか、何を気にしてんの?言われたらマズイことでもあるわけ?」



「別にないけど……」


言われたくなかった…


「じゃあ、いいじゃん」


太一がどうでも良さそうに言って話が終わった。

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