《MUMEI》 「ガラッ…」 体育館に入る僕たち。 『何この人たち?』 高校生はそんな顔をしてた。 まぁ… OBの扱いなんてそんなもんだろ。 「ヤマトさん!! クロさん!! 翔太さんも!! また来てくれたんですね!!」 唯一僕たちを知ってるユキヒロが走って寄ってきた。 「まぁね。」 「助かります!! あの… その人たちは?」 「海南クラブの人。」 「あぁ、クロさんのチームの。」 「そうそう。 今日試合やるから。」 「マジすか!? 久々っすよ!!」 …やっぱりね。 「言っとくけど強いよ。」 「楽しみです。」 「さてと!! じゃあ着替えようか。」 恭介が小声でヤマに話しかけた。 「おい。」 「ん?」 「これだけ?」 「らしいよ。」 「また随分少ないな。」 「何かゴタゴタがあったんだと。」 「…ヤマトさん?」 「何?」 「何でそのこと知ってんすか?」 「昨日聞いたんだよ。」 「昨日?」 「うん。 昨日も来たんだよ。 俺とクロの二人で。」 (…クロさん知ってたのか。) 前へ |次へ |
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