《MUMEI》
高校生クロ
高校に入ってから、僕は部活には入らず、授業が終わってからすぐ帰る。


そんな生活を送っていた。


中学の頃。


バスケをやりたくてしょうがなかった。


僕の中学にはバスケ部はなかった。


高校に入ったらバスケ部に入る。


そう決めていた僕は、体力作りのためだけに、陸上部にいた。


家に帰ってからも毎晩走っていた。


しかし、赤高のバスケ部は強く、初心者の僕にコーチは冷たくあたった。


長くは続かず、バスケ部を辞めてからはホントにダラダラ過ごしていた。


「黒田く〜ん!!帰りカラオケ行かない?」


「え?僕?」


「うん。行こ〜よ!!部活とか入ってないんでしょ?」


「そうだけど、今あんま金なくてさ。ごめんね。」


「そっか〜。残念。」


「ていうかさ!!黒田くんじゃなくて、クロでい〜よ。」


「わかった!!じゃあさクロ。」


「何?」


「マックとかならどう?」


「…い〜よ!!」


ダラダラ過ごしていたけど、友達はたくさんいた。


そこそこ遊びながら過ごしていたけど、毎晩のランニングは続けていた。


日課だったから。

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