《MUMEI》

◇◆◇

 その頃、黒蝶もまた途方に暮れていた。

「どこ行ったんだ‥?」

 彼女は屋根から屋根へ飛び移りながら咲弥の姿を捜していたのだが、未だに見つける事が出来ずにいた。

「おかしいなぁ‥」

 暫し考えた後、彼女は朱雀大路から逸れ、別の道を見てみる事にした。

 その屋根からそちら側の屋根まではかなりの隔たりがあったが、黒蝶は難なく飛び移ると、再び咲弥の姿を捜し始める。

「ん‥?」

 ふと見下ろした先に、相棒の姿を見つけた。

◇◆◇

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫