《MUMEI》

その二台の正体は白バイだった。
「エンジン止めて降りて!免許証も出してくれる?」
俺達は素直に従った。
確認を終えると、そのまま返してくれた。
「???…」
俺達は不思議そうに顔を見合わせると、
「ん?不服か?特にスピード計った訳じゃないけど。危険行為って手もあるけど?」
楽しそうに言った。
「いえいえ、すいません」
取り敢えず謝る。
「『隼』と『ZX12R』かぁ、因縁の対決?こんな所じゃ持て余すやろ?やるんならサーキットでやらにゃぁ(笑)」

「はあ…苦笑」

「ここは、一般車両も通るから、迷惑かけたらいかんぞ」

そう言って肩をポンと叩き、走って行った。
「助かったぁ〜」2人は声を揃えた。

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