《MUMEI》

「クロ。あのキーパー去年より上手くなってるぞ。」


「あのキーパー?」


「海南のキーパーに決まってんだろ。」


「あ、去年もあいつだっけ?」


「覚えてないの?」


「なんか2年生がやってるとかで話してたのは覚えてるけど、キーパーの顔まで覚えてないよ。」


(やっぱりクロはシューター向きじゃないのかもしんない。)


藤田が僕たちの下へ来た。


「時間だそうです。」


「わかった。おい行くぞ!!」


「はい!!」


テープを巻きながら向かう皆。


「小太郎!!」


呼び止められる僕。


「何?」


「頑張ってね!!」


「当然。早く行くぞ。」


「うん。」


コートへ向かった。

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