《MUMEI》 キスマーク朝になって鏡を見ると、首の付け根にキスマークがついていた。 「これ見て!」 太一に首元を見せる。 「少し吸いすぎたかな」 太一が気まずそうに笑う。 「こんなに付けるなんて」 私が気にしてファンデーションで隠そうとすると、 「でも首の付け根だから制服のシャツで隠れるよ」 と、太一が他人事のように言う。 「制服着替えたりするときとか見られるかもしれないじゃない」 「見られたら彼氏に付けられて・・・って言えば良いよ」 太一は自分のことをアピールして欲しそうだ。 「しかも今日は夕方から千夏と美幸へのプレゼントを買いに行くのに。あぁー服どうしよっ」 「千夏になら言いやすいじゃん」 「そういう問題じゃない」 仕方なく首がスッポリ隠れる服を着て、太一と一緒に部屋を出た。 「千夏によろしく伝えといてよ」 「うん」 「また連絡ちょうだい。」 「うん。じゃぁ、行ってきます。」 前へ |次へ |
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