《MUMEI》 腹立たしさ仕事を終えて千夏との待ち合わせ場所に行くと、すでに千夏がいた。 「少し早めに来て、いろいろと見てたの」 「そうなの?ありがとう。助かるわ」 千夏はプレゼント選びが大好きで、こういう時はいつも以上に張り切る。 「それでね、これどうかな?ってのがあったの。それで良いか見てくれない?」 「千夏が選ぶなら間違いないんじゃない?それで良いわよ」 「いいから見てよ!」 そういう千夏に連れられ見に行ったが、私は特に意見するまでもなく、結局、千夏の選んだ物に決定した。 「あっさり決まって良かったわね〜」 千夏は満足そうだ。 「千夏はこういうの上手ね。羨ましいわ」 「うふふ。好きこそものの上手なれってやつね」 「そうね」 二人で店を出ると、 「あ、ご飯食べて帰らない?」 千夏に誘われた。 太一のことも報告しないといけないし・・・ 「そうね、私も話したいことあるの」 そして近くの洋食屋に入った。 前へ |次へ |
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