《MUMEI》 「…俊彦には触れるか?」 「?うん」 孝太の言葉に、私は首を傾げながら、頷いた。 私は、足を『触られる』のには抵抗があるが、俊彦に触れるのは嫌いでは無かった。 (むしろ、安心するし) 「ちょっと孝太。まさか蝶子に騎乗位させるとか言わないわよね。 蝶子は初めてなんだから、そんな難易度の高い体位させないでよね」 「まさか」 「えぇと…何の、話ですか?」 何か、麗子さんからすごい単語が出た気がする。 「「こっちの話」」 ? それから、二人は何故か小声で何かを確認し合っていた。 何だかわからないけど、二人は、楽しそうに…見えた。 「蝶子、今日は『リハビリ』の日?」 麗子さんの言葉に私は頷いた。 「俊彦がトイレに行こうとしたらな…」 孝太が私に説明した。 … 「む、無理! そんなの!」 真っ赤になる私の肩に、麗子さんが手を置いた。 「たまには俊彦に尽くしてあげなさい。 …可哀想だから。 喜ぶから、絶対」 「や、あの、でも…」 想像しただけで、死ぬほど恥ずかしい。 「大丈夫だ。素質はある」 「何それ!」 (何を基準に…) 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |