《MUMEI》
無題
デュイ〜ン ダンダンダ ダン

今日も少年は、ギターの練習。
かなり前に買った教則本は、少ししか進めず、まだ2、3ページ目だ。
それでも練習が嫌にならないのは、この少年。 ギターだけは相当好き。

さて、練習しているときにこの少年の携帯がひかった。
彼女からのメール、、、そんなものなら良いのに、と有りもしないことに期待を寄せて携帯を見る。
残念。いもしない彼女からではなく、Bだった。
[無題 今日遊べる?]

今日じゃなくていつもだろうがよ。 なんて苦笑しながら、[無題 いける。]と返信。

ほんとは遊びたくない。だけど、友達を想像すると、何故か、悪い気がして遊ぶ。少年は、こんなやつだ。

[無題 駅前530な カラオケ]メールが来た。
もう五時半になる。あたりも、相当暗さが見える。
そんななか、少年は、いつも通り なかなか見られない自転車で駅えといそぐ。ポケットに入れた小銭をシャラシャラならしながら、、、


Bとこの少年は中学の時に出会った。 はじめは、あまり仲がよくなかったが、時間がその仲をよりよせた。
まぁ、かと言って二人はそこまで仲の良い友人ではない。いつも、何気なくそばにいてほしい。いると、盛り上がる、こんな感じの仲

[無題 今どこ?]
[無題 もうすぐ着く]

[無題 ついた。今どこ?]
高校生が、携帯で鼬ごっこ。
結局、二人があったのは、545分ごろだった。

二人は、いつも通りに、駐輪場へと、自転車を止める。
するとそこへ、中学生ぐらいだろうか、もはや声でしか年齢が判断しにくい外見の四人組が歩いてくる。

とてつもなく目立つ外見が気になり、Bはその四人組をガン見した。
[何みとんねん。]かなり軽い声でそういいながら四人組の一人がこちらに来た。
[見てないわ]


すこし退屈な時間が続き、
やってしまった。

二人は逃げた。同じ四人組でも、さっきとは違ういろの服を来た四人組から。

一つ、二つと路地裏で角を曲がる。四つ目でやっと後ろを撒いた。

ばくばくの心臓。 震えの止まらない体。

しかたなく、二人はカラオケは諦め、家路についた。あまり見ない自転車を止めたまま

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