《MUMEI》
花子とカオリ
花子は不機嫌そうに宴席を立つと、女子トイレで携帯電話を取り出した――…。



――…あの女から、同窓会の女王の座を奪うには、あの人を連れて来るしか無いわ!

何を隠そう、私の旦那は超有名人!…時代の寵児!…IT界の若き帝王よ!

あの人が現れれば、男子達だって目の色を変えて寄って来るに違い無いわ!(笑)

…金の匂いに釣られてね!

オーッホッホッホッ!



――…プルルルル……プルルルル…チャッ!


「あ!堀川くん!?…あの人まだ…」


*「タダイマ デンワ ニ デルコト ガ
  デキマセン … ピィーッ ト ナッタラ
  メッセージ ヲ …」

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