《MUMEI》

「何言ってんの。…綺麗に決まってるだろう。
…早く『これ』どうにかしてくれないと、おかしくなりそうなんだけど。
それとも、やっぱり嫌になった?

だったら、ここで待ってて。
一人で済ますから」


そう言って、俊彦は風呂場に消えた。


私は意を決して、中に入った。


…履いていた水着を脱ぎ捨てて。


「…本当に、やるの?」


俊彦はバスタブの縁に座った。


私は、頷いて、俊彦の前にチョコンと正座した。


丁度、さっきと逆の立場だ。


「もう、すぐ…出るからっ…」


私はそっと、俊彦に…


俊彦が『これ』と言った、既に固くなっている部分に、触れた。


それは私には無いもので、まともに見たのは今日が初めてだった。


…昔、もしかしたら、父のは見たかもしれないが、こんな風にはなっていなかったと思う。


(…大きい)


戸惑いながら、舌を這わせると、俊彦がまたビクリと反応した。


(…良かった)


見上げると、俊彦の顔は少し赤くて、…嫌がっているようには見えなかった。


思い切って、口にくわえてみた。


「ちょ…っこ…っ」


俊彦が、切なそうなかすれた声を上げた。


「ンッ…?」

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