《MUMEI》

翠華はまたしても、涙を流した。


「お父さん、お母さん、楠華(なんは)…。」


塁羅も小さい体で噴水に入り、プカプカ浮かびながら翠華に近づいた。


「元通りになりましたね。」


「うん、ありがとう小動物。」


翠華はプカプカ浮かんでいる塁羅を見た。


すると、バンと音と共に塁羅から煙が上がった。


『「塁羅!」』


紫吾と綺嘉は慌てて噴水に近づいた。

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