《MUMEI》

「お〜す。何した?」

「まぁ座れよ。」

…何だよ。

「久々だな。」

「コンビニでたむろすんのが?」

「そ。」

タバコに火をつける。

「何か話あんの?」

「…昨日の。」

「コーチの話?」

「ああ。」

「やんないよ。」

「なんでさ!!」

「…だって教えらんないよ。なんも。」

「そんなことないっしょ。どう考えたってお前の方があいつらより上だし!!」

「実力の問題じゃない。」

「指導力もあるって!!…この前の試合でもあいつらのことわかってたじゃん!!」

「あいつらの面倒見る気なんてないよ!!」

「クロ…やる気がないんじゃないだろ?」

「…」

「自信がないんだろ。」

「…」

確信をつかれた。

「…かもね。」

「大丈夫だって!!クロ一人じゃなく周りの人に助けてもらいながらでも…」

「ヤマは普段こっちいないだろ!!」

「…え?」

「無責任なこと言うなよ!!タマにしか帰ってこないヤマにやれなんて言われたくないよ!!」

言った直後に後悔した。

こんなこと言うつもりなかったのに。

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