《MUMEI》

それは、太ももを鍛えるマシンで


一つは、開脚した状態から、足を閉じるマシンで


もう一つは、足を閉じた状態から開いていくマシンだった。


(恥ずかしかった…)


俊彦は、食い入るように、私を見つめていた…ような気がした。


「で、どうするの?入るの?」


「伊藤が危険だからダメ」

結子さんの質問に、俊彦が答えた。


「あの人、女好きだけど、暑苦しいけど、悪い人じゃないんだよ。

ちゃんと、ラブラブな二人だってわかれば、手を出さないし」


雅彦の言葉は、フォローになっていないような気がした。


結局、私と俊彦は、一日体験をしただけで、その後、スポーツジムに行く事はなかった。


そして、その日の夜。


自室に戻る頃に、私は普段使わない筋肉を使ったせいか、久しぶりに筋肉痛になった。


…特に、太ももが。

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