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《MUMEI》 「それだけじゃないです！もっと他にもたくさんあるんですっ！！」 とにかく私は焦ってしまいオーバー気味に言った。 そんな私の様子を越智さんは面白がってるのか、 「たとえば彼女とキスしてるとこ見たとか？」 笑いを堪えながら冗談混じりに言う。 「違いますっ！佐久間さんが誰と何をしようが私には関係ありませんからっ」 越智さんに腹が立って私はそっぽを向いた。 「ごめんごめん。冗談」 そう言いながらも越智さんは笑っている。 もうっ…… なぜだか越智さんにからかわれたのが悔しくて、言いたくなかった上原のことを口走ってしまった。 「私…佐久間さんのせいで会社の先輩に襲われかけたんです…だから…――」 「許せない…」と言いかけて、 佐久間さんは何も悪くない そう思った。 前へ |次へ |
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