《MUMEI》

…それって大丈夫なの?

ミチカの反応を伺う。

ミチカは口をぽか〜んと開けたままぼーっとしている。

結構オーバーリアクションだね。

とりあえずこのままだと話が進まないので適当になんか話そう。

シュンカ「え〜っと…その長老さんが何故見ず知らずの私達を泊めてもらえるのでしょうか…?」

ケチャ「まあこんなとこに旅人なんて来るのは珍しいだ。大体の旅人はこんなとこ寄り付かねぇだ。」

シュンカ「?…何でですか?」

ケチャ「……お前知らねえのか?」

シュンカ「?…何がですか?」

ケチャ「その様子じゃ何も知らねえみてぇだな。」

シュンカ「?」

ケチャ「この村は…近いうちに滅ぶだ。」

シュンカ「……どうゆうことですか?」

ケチャ「お前……この村を見て変に思わなかっただか?」

シュンカ「さぁ……まだ子供が遊んでいるような時間なのにその子供がいなかったりとか……。見たところ年寄りしかいないような気がしたとことか…。……!!」

ケチャ「…わかっただか?この村には子供がいねえだ。」

シュンカ「……どうしてですか…?」

ケチャ「………生贄…だ…」

シュンカ「い…

ミチカ「生贄!!?」

え?……割り込まれた…?それ私の台詞じゃない?

てか台詞じゃないけど…

……ちょっと納得いかないけど話進めないと…

シュンカ「でも生贄なんて……」

ケチャ「仕方ないだ……オラ達が生きていくにはそれしか方法がねえだ…」

シュンカ「……何故生贄を出さなければいけないんですか?」

ケチャ「それはだ……。ここからの話は長くなるだよ。」

シュンカ「構いません。」

ケチャ「…そうか……じゃあ話すだ。あれは5年ほど前じゃった…村に熊が一頭押し寄せてきただ…」

シュンカ「………熊?(私が拾われた時よりちょっと後になるのかな?)」

ケチャ「お前熊も知らんのか?熊はオラ達人間よりずっとでかくて茶色や黒の毛皮に覆われた生き物のことをいうだ。」

シュンカ「……勉強になります。」

ケチャ「まあいいだ…。その熊がいきなり生贄をだせ。男女は問わんと言っただ。まず熊が喋ったことに驚いたがその内容にはもっと驚いただ。」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫