《MUMEI》

奴のナイフがクロスカウンターぎみに繰り出され、僅かに早く俺の肩を貫いていた。

カラーン…!

握っていたナイフが手から滑り落ちる…

ヨロめく俺を奴は見逃さなかった!

ガシッ!…ギリギリ…!

奴は両手で俺の首を絞め始めると、強烈な喉輪が俺の喉に食い込んだ!

そして丸太のような腕が、俺の身体ごと吊し上げた!

ドスンッ!

そのまま廃虚の壁に押し付けられた!

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