《MUMEI》

四角パスから始まり、キーパー練、下から2対1、下から3対2、オールの3対2、ポジションシュートと…

普通と言えば普通のメニューを行った。

メニュー事態は普通だが…

レベルが違う。

さっき言ってた声。
これはもちろんのことだが、どいつもこいつも上手い。

クロさんと、ヤマトさんもこの練習に付いていってる。

俺がまだユニフォームを貰う前。

2個上の先輩たちが、唯一海南を倒した代だ。

その時に2年生ながらもスタメンとして出場していたのが、クロさんと、ヤマトさんだ。

この2人はその試合の勝利にも貢献していたし、やはり上手い。

海南のレベルにも十分通用している。

だけど…

俺も負けていないはずだ。

去年の夏まで赤高のキャプテンだったんだ。

俺はセンターとしてやるべきことをやる。

「この前の試合の時も思ったけど、翔太上手くなったな。」

「そりゃ俺も先輩たちが引退してから散々練習しましたからね。」

誰か、近づいてくる。

「クロの後輩?この前の試合の時もいたよね?」

「あ、はいそうです。」

「クロの後輩ってことはまだ高校生か。」

「そうすね。来週卒業式ですけど。」

「進路は?」

「あ、今のバイト先でそのまま働こうと思ってます。」

「てことは地元組だね。」

「そうなりますね。」

「ウチのチーム入んない?歓迎するよ!!」

「…まぁ考えときます。」

21時…
練習が終わった。

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