《MUMEI》 私は久しぶりの旅行を本当に楽しみにしていた。 着いた先は 高原の温泉リゾートホテルだった。 当初、俊彦は旅館にするつもりだったが、より充実した施設を探しているうちに、ここになったと言っていた。 先月リニューアルしたばかりのホテルは、外観も内装も綺麗だった。 俊彦は、早速ロビーで部屋割りを告げた。 私は、結子さん・愛理さん・理美さんと四人部屋で 俊彦は、雅彦と二人部屋だった。 部屋に着くと、早々に私以外の三人が荷物を取り出した。 「…?」 出てきたのは、いくつかの洋服と、たくさんのコスメにメイク道具・それにウィッグだった。 三人は、それらを『四等分』した。 「有理はいいの?」 「今回は、こっちを手伝ってもらうからね。 ま、ちょっとはやるけど、じゃ、お先に」 そう言って、愛理さんと理美さんは部屋を出て行った。 「さぁて、私達も行くわよ!蝶子」 「ど、どこにですか?!」 結子さんに引っ張られながら、向かった先は 同じフロアの突き当たりの… (ここって…) 「来たわよ!」 結子さんが言うと… 雅彦が、恐る恐る扉を開けた。 前へ |次へ |
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