《MUMEI》

「そういえば先輩達受験の方は……」

佐藤、その言葉は地雷だ。

「さあ、ねぇ……?」

実は俺が勉強と模試で精神的に滅入ってきたから七生が持ち掛けてくれたのだ。

まあ、発案七生で企画乙矢なんだけど……。

でも、勉強だけじゃない。

七生がコソコソ何かやっているのは分かっているんだ……
それが引っ掛かる。


「まあ、俺には愛の力があるからねっ!」

またまた七生ってば訳の分からないことを……
愛だとかポンと口に出してしまうなんて。
軽率だけれど……ちょっと照れる。

「ハイハイ分かりましたから。」

神戸が七生を軽く遇う。

「おーちゃん堅いなー最後に愛が勝つんだぞ?」

あれー……
なんか二人いい感じじゃないか……?
七生が神戸の肩に手を回している。

二人それ以上くっつくな。

俺には五月蝿いくせに!

「安西、喉渇かない?」

「あ、はい。」

安西の腕を引く。

「そこに自販機あったから買いに行こう。」

なんて……安西を私情で振り回して申し訳ないな。

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